蝶が岳へ行って来ました [山日記]
2016年10月28日(金)午後出発 車で長野県安曇野市の豊科へ向けて出発しました。
天気は悪く、家を出るときは雨が降っていて、途中も同じような状態でした。
豊科駅のすぐ近くのホテルに入ったのは6時過ぎで、ゆっくりしてから近くの
お好み屋さんで夕飯を食べました。明日に備えて、お酒は控えました。
10月29日(土)
朝、起きると、うまい具合に雨は止んでいました。持参したパンとおにぎりで
軽い食事を済ませ、ホテルを出ました。
6:00 ホテル出発
市街地から田園地帯を抜け、山間に入っていき、途中から、細い林道を
しばらく走って、駐車場に着きました。駐車場には20台ほどの車が止ま
っていました。
6:40 三股駐車場着
雨とまではいかず、霧雨が降っていました。トイレを済ませ、上下雨具を
着て出発しました。
7:09 駐車場出発
7:25 三股着 きれいなトイレと小さな小屋がありました。
ここの標高は1350m。登山届を出していよいよ登山開始です。
7:38 常念岳分岐
8:02 力水
ガレたような斜面から水が流れ出ていました。
8:08 標高1500m地点
8:39 蝶が岳まで4.2k地点
9:18 まめうち平(蝶が岳まで3.9k)
少し広いところで、休むには格好の場所で、何人かの登山者が休んでいました。
私は休まずに進みました。
9:51 標高2000m(蝶が岳まで3.1k)地点
10:16 蝶沢(標高2140m、蝶が岳まで2.4k)
登山口付近の沢沿いの道を除いて、川を渡るのはここ一か所だけでした。
10:58 蝶が岳まで1.7k(標高2350m)地点
11:51 蝶が岳まで0.9k(標高2500m)地点
この辺りになると針葉樹はまばらになってきて、森林限界に近づいたこと
が感じられました。
12:13 大滝山分岐
1か月前に行った徳本峠に続く大滝山へのコースを示す道標がありました。
12:29 蝶が岳ヒュッテ着
大滝山への分岐点を過ぎ、ハイマツの中を歩くようになると、稜線はもう
間近であることが判りました。そして感動的な瞬間が訪れました。
ちょうど雲が切れたところに何と、穂高が見えているのです。一瞬、何が
見えているのかわからなかったほどです。しかしまぎれもない奥穂高、涸沢岳、
北穂高岳が見えているのです。この後、雲で隠れてしまい、ほんの一瞬の
出来事でした。
12:29 蝶が岳ヒュッテ着
宿泊の手続きをしてから、散策に出かけました。
13:17 蝶が岳山頂(2677m)
蝶が岳山頂は小屋から南側の緩やかな斜面を登っていったところにありました。
登ってきて稜線に出たところに立っている道標には、右方向に蝶が岳、
常念岳と書いてありましたが、これは間違いで、正しくは右、常念岳、
蝶が岳ヒュッテ、左、蝶が岳山頂と書くべきでしょう。
蝶が岳から北を向くとすぐそばにヒュッテがあり、その向こうは霧で何も
見えませんでしたが晴れていれば常念が見えるはずでした。
ヒュッテから少し常念寄りにピークがあり、方位版がありました。
そして、その向こうは緩やかなハイマツの斜面をに下っていくようでした。
13:49 穂高をバックに
梓川の上空を埋めた雲は風であわただしくその姿を変え、時折雲の切れ目から
奥穂高およびその周辺の山々が顔を出します。
13:55 槍ヶ岳も見えた
北の方の空の雲が切れて槍ヶ岳が先端を見せた。
14:19 雷鳥がいました。
ハイマツの茂みの上を白い鳥が飛んでいるのを見つけました。背中はまだ
黒く、すぐに雷鳥だとわかりました。結構遠くまで飛んで岩の上におりました。
あとを追って何とかカメラに収められる距離に近づいてシャッターを押し
ました。
越冬の身支度で、白い羽毛を蓄えてすごい太い足に見えました。
すぐに飛び立って今度は遥か遠くの岩の上に行ってしまいました。
15:00頃 ヒュッテ帰着
2時間ほどぶらぶら歩いてからヒュッテに戻り、ストーブにあたって、
冷え切った身体を温めていました。
誰かが、夕焼けだ!というので外に飛び出しました。
17:11 夕暮れ
乗鞍の上に広がる秋の雲
前穂高の左側に沈む夕日
17:11 日没後の槍穂高連峰
この日は早く布団に入ったのですが、掛布団が重くて寝付けませんでした。
寝付けない頭で、小屋に着いた時に小屋の人が言っていたことを思い出して
いました。
私が小屋の人に明日は常念を回って三股に下りるつもりだというと、
小屋の人は「かなり距離があり、常念から下る道は遭難する人が多い」と
言っていたのです。私は年寄りの単独行、どんなことがあっても人に迷惑に
なるような行動は慎まなければなりません。どうしたものかずっと考えて
いました。
結局、常念にはこだわらず、翌日の体調と天気を見て決めることにして、
いつしか眠ったようです。
10月30日(日)
夜中に小屋の窓越しに外を見ると星が見えていました。常念に行くなら
できるだけ早く出なければと思い、4時に起きて支度をしました。
4:30頃 外へ出てみました。
すごい風です。立っていると風でもっていかれそうです。
身体も疲れが残っているのが判りました。そこで私は
「下山は昨日来た道を下りることにして、時間が許す限り、稜線の
景色を楽しんでから下りよう!」ということに決めました。
カメラと三脚と、食料と水をもって小屋を出ました。常念へのコースを
歩き始めました。途中までは昨日歩いた道です。
風にあおられてよろよろしながらの歩行です。
5:31 東の空が白み始めました
5:54 穂高の頭はまだ雲の中で、梓川下流の焼岳は全容が見えていました。
正面の少し遠くに見えるのが焼岳です。
右上の雲がかかったところに前穂高、その右側に奥穂高と続くのですが
この時刻にはまだ、穂高、槍の頭は雲の下でした。
常念岳、大天井方面
昨日は全く見えなかった方角が晴れてよく見えます。
右側に見える丸い頂上の山が常念岳、左奥の山並みは定かではありませんが
一番高いのが大天井(オテンショウ)岳と思われます。
6:19 日の出
雲海の上に日の出がありそうでしたが、丸い太陽は見えませんでした。
6:27 横尾分岐
ここを左へ下りていくと横尾に出るようです。
6:04 穂高が見えました。
先ほどまで雲に隠れていた穂高が見えるようになりました。
穂高を背に記念撮影。踏ん張っていないと飛ばされてしまいます。
朝日の穂高
雲の下は梓川
7:16 蝶槍
地図のコースタイムでは40分位かと思われる地点に、小さなピークがあって、
蝶槍と名前がついていました。私は1時間以上かかってここに着きました。
常念岳がすぐそばに迫ってきましたが、時間的にみて、ここで引き返すことに
して、ここでしばし景色を堪能しました。
常念にはいかなくても、眺めはここまでで十二分に堪能しました。
いつまで眺めていても飽きることはありませんでした。
6:30 槍ヶ岳
蝶槍から見た槍ヶ岳
常念を背にして
小屋の人が言っていたのは、常念の頂上から右に延びる緩やかな傾斜の
尾根の部分が岩がゴロゴロの悪路で、よく遭難する人がいるとのことでした。
私はコースの状況よりも、この強風に逆らって歩くことによる体力の
消耗が心配でした。
それにしても、素晴らしい眺めで、大感激です。
大天井から槍ヶ岳パノラマです。
槍が岳から穂高連峰パノラマです。
7:37 蝶槍出発
いつまで眺めてもきりがありません。下山の時間もあるので、ヒュッテに
戻ることにしました。
山ひだの影が変化するので、同じ山容でもずいぶん違った表情を見せて
くれます。
8:05 釣り尾根
来年行く予定の前穂(左側のピーク)から奥穂(右側のピーク)への
いわゆる釣り尾根の姿。
遠く御岳、雲の下の乗鞍岳、雲のかかった山のちょっと手前、霞沢岳が
見えます。谷底には梓川の河原が見えます。
常念岳の右奥には妙高と思われる山並みが見えます。
8:47 ヒュッテ着
一休み。
9:20 ヒュッテから下山開始
穂高の山々とヒュッテをもう一度眺めて下山を開始しました。
9:36 大滝山分岐
10:23 標高2350m地点
10:48 蝶沢(三股まで4.0k地点)
かなり高度は下がってきましたが、常念は良く見えています。
谷には雲が入り込んで、常念の高さを強調しているようです。
11:12 標高(2000m地点)
11:28 まめうち平
11:38 霧氷
この付近だけ、霧氷が見られました。
木の葉に雪が吹き付けて同じように見えることもありますが、この時
雪は降っていませんでしたので、霧が冷えた葉っぱに吹き付けて、
凍って出来た霧氷です。
11:55 三股まで2k地点
12:18 ゴジラに似た木の根っこ
12:23 力水
12:40 常念岳分岐
12:42 三股
三股から駐車場までの林道での紅葉の具合です。
残念ながら目をみはるような鮮やかな紅葉は見られませんでした。
12:57 駐車場
13:30頃 林道を下る途中、四季の里という保養所のような施設があり、そこで温泉に
入って、食事をしました。
14:39 温泉発
15:22 梓川SA
常念や後立山の山並みが良く見えました。
20:40 途中、中央高速が渋滞で時間がかかりましたが無事家に着きました。
完