光岳登山 [山日記]
7月15日(金)~7月18日(月) 南アルプスの光岳に行って来ました。
光岳は私にとって、日本百名山最後の山です。
15日夜、10時近く、息子と落ち合って、東名で静岡まで移動し、静岡市内の
ホテルで1泊しました。1泊と言っても3時間程度睡眠をとっただけですが、
これから始まるハードな登山行程を考えると貴重な睡眠でした。
7月16日(土)
4:15 ホテル出発
6:20頃 夏季臨時駐車場着
6:35頃 畑薙第1ダムの堰堤の先の駐車場に移動
7:05 車を置いて出発(バスは諦めて歩く覚悟)
7:10 ゲートで登山届を出していると、後から井川観光協会のバスが来て
乗せてもらうことができました。(ラッキー!)
7:15 登山口着(登山口停留所)
看板の先の道標のところを左に入ると吊り橋です。
畑薙大吊橋
私が先に渡って、あとから来る息子を撮りました。長い吊り橋です。
全長 181.7m
ここを渡るといきなり急な登りでした。
7:55 ヤレヤレ峠
ダム湖に突き出た尾根を越えるところがヤレヤレ峠。ここからダムに
流れ込むウソッコ沢まで下ります。せっかく峠まで登ってきたのに
また、ダムの水面近くまで下るのです。
8:19 ウソッコ沢の河原
沢の水は豊富できれいな水が流れていました。
8:21 沢を遡行するようになって最初の吊り橋
8:29 次の吊り橋
沢の流れ
沢沿いの道を登っていきます。
9:01 次の吊り橋
9:09 ウソッコ沢小屋
小屋はありましたが、使われていないような感じでした。
9:18 ウソッコ沢小屋出発
ちょっとだけ休んで出発です。
9:20 小屋を出るとすぐに右側から滝が落ちていて、滝の前を横切るように
吊り橋がかかっていました。水量が多く、滝はすごい迫力でした。
9:43 標高1300m地点
10:10 中の段
10:45 横窪峠
最後の吊り橋を過ぎると、道は沢から離れ、足場の悪い斜面を登る
ようになり、少し傾斜が緩くなったと思う頃、峠に着きました。
峠の向こう側には横窪沢小屋が見えていました。
くたびれて来て、峠で一休み。
11:06 横窪沢小屋
峠から急な道を下って、小さな沢を渡って少し登ったところに
小屋がありました。朝の食事も十分にはとっていないので、ここで
昼食にすることにしました。小屋のラーメンを食べました。味は
いまいちでしたが、量はたっぷりあり、腹を満たすことはできました。
小屋の前にこんな蝶々がいました。
11:33 小屋出発
11:50 標高1700m
12:31 標高1900m
12:40 横窪小屋と茶臼小屋の中間点との標識あり
12:44 水呑場
13:25 標高2200m
ところどころにこのような標識が設置されどの辺まで来たかを
知らせてくれました。
13:08 樺段
13:43 森林限界近し。大きな樹木がまばらになってきて、登山道の両側は
草原になってきました。
13:57 小屋見える!
草原をしばらく登ると、霧の中にぼんやりと茶臼小屋が見えて
きました。
14:01 茶臼小屋着
やっと着きました。立派な小屋です。
小屋の土間にはストーブが焚かれていました。
7月17日(日) 茶臼小屋から光岳小屋までの行程
朝、小屋の周りはとっぷりとガスに包まれて、視界は全く
ありませんでした。天気予報も昼間好転する見込みはない
とのことでしたので、小屋の朝食をゆっくり頂いてからの
出発としました。
4:47 朝、小屋の風景
小屋の外から食堂の様子を覗いてみました。食事の支度が
進んでいました。もうすぐ食事です。
5:55 小屋出発
小屋の周囲にはテント場があっていくつかテントが張って
ありました。登山道を歩き始めてすぐに振り返ったのですが
霧で小屋もテントも煙っていました。
6:13 稜線
ハイマツの中の道を登ると稜線に出ました。右へ行くと上河内岳、
左へ行くと茶臼岳です。
6:37 茶臼岳山頂
稜線を左にたどっていくと茶臼岳に着きました。稜線はハイマツと
岩の道で、高山の趣を示していました。
6:45 頂上出発
頂上付近は岩がごつごつした道でしたが、道の周辺はシャクナゲや
ハイマツに覆われていました。
このピンクがかったシャクナゲは何というのでしょう?
7:05 仁田池
道の左側に小さな池がありました。辺りを霧が覆って幻想的な
雰囲気でした。
木道を行く
この付近は道は起伏も緩やかで森林限界近い草原の中の道といった
感じでした。
7:33 希望峰
稜線から南に突き出た尾根の先端に仁田岳という山があります。
天気が良ければ素晴らしい展望に出会えるところでしたが、
この日はそれは期待できませんでした。しかし明日は時間的に
余裕がないので、とにかく頂上まで行って見ることにしました。
7:54 仁田岳
行く人があまりいないのでしょうか、ハイマツが道を覆って
歩きにくいところもありました。
8:31 希望峰出発
稜線に戻って再び光岳を目指します。
9:43 変な木
風のいたずらか?変な曲がり方をした木がありました。
9:55 易老岳
飯田側から登ってくるとここで稜線に出るのですが、林道の崩落で
飯田側からのルートは使えず今回の静岡県側からの入山になりました。
易老岳の山頂は樹林の中で展望はありませんでした。
真ん中に御料局三角点と彫られた三角点の標識がありました。
10:12 易老岳出発
頂上からほんの10mほど行ったところに易老渡への分岐点がありました。
我々は光岳への道を行きます。
10:38 池
霧で幻想的な雰囲気を醸す池がありました。
11:07 三吉平
一休みして出発です。
12:18 靜高平
緩やかに傾斜した草の斜面に小さな小川が流れ、その小川に沿って
道がつけられていました。一番上のところには水場と書かれた標識が
ありました。
12:39 イザルヶ岳への分岐
道は緩やかになって、木道になり、少し行くと小屋が見えました。
12:49 光岳小屋が見えた。
12:51 光岳小屋到着
手前右側の建物はトイレ棟。右側に見えるのが小屋本体。
きれいで立派な小屋。
老夫婦が小屋番をしていました。
着くとすぐにお茶をふるまってくれました。
この小屋は全員が50歳以上なら食事付きにしてもらうことができる
のですが、パーティーに一人でも50歳以下がいると食事は出ないと
いう決まりになっていました。仕方なく我々は自炊の支度をして
行きました。
宿泊の手続きを終えて、いざ、光岳へ出発。
13:35 光岳山頂
頂上は樹林の中にありました。日本百名山やっと達成です。
13:44 展望台
頂上の少し先に南側が開けた展望台がありましたが、ガスってなにも
見えませんでした。
日本最南のハイマツ?
光岳はハイマツのある南限の山ということが深田久弥の「日本百名山」
に書かれていますので、もしかしたらこのハイマツが南限のハイマツ
かもしれません。
13:56 テカリ石
あまり険しさのない登山道に突如岩山が現れました。
岩の三方は断崖絶壁でガスっているのでどれだけの深さなのか見当も
着きません。
岩の上にはかわいい空色の花が咲いていました。
頂上の近くに咲いていたかわいい花
この辺り、国有林であることを示す看板
動植物の採取はもちろん、落枝、落葉も、持ち帰ることは禁止されている
と書かれていました。
14:54 光岳小屋
小屋の中
7月18日(月)もと来た道を引き返し下山
朝早く目が覚めましたので外に出てみました。
東の空が白み始め、頭の上には星が輝いていました。
3:34 朝焼け
4:37 イザルヶ岳分岐
稜線の道から南東方向に突き出た尾根の先端にイザルヶ岳があります。
頂上付近は遮るものがなく展望抜群です。
4:39 朝焼けの上河内岳
富士山
傘雲がとれました。
聖岳(右側の山)とその左に見える兎岳?
上河内岳
光岳とて光岳小屋
4:38 日の出と富士山
上河内岳と茶臼岳
聖岳と上河内岳
しばし日の出の景観を楽しんでから、もと来た道を引き返えしました
5:00 下山道に戻る
5:04 靜高平(水場)
昨日ここを通ったときは、ガスっていて周りの景色は見えませんでしたが
この日は気持ちの良い草の斜面が広がっているのが見渡せました。
道の左側の草むらの中を小川が流れているのでした。
ここを過ぎると、道は樹林帯の中の足場の悪いやや急な下りになりました。
シラビソ?の原生林
5:45 三吉平
6:16 視界が開けると、中央アルプスや恵那山が見えました。
恵那山
木々の間から見えた青空
6:52 易老岳
7:00 易老岳出発
8:31 希望峰
希望峰から富士を望む
希望峰から茶臼岳と遠く富士山を望む
仁田岳の方へ行って見ました。
光岳がもう遠くに見えました。
時間がないの仁田岳までは行かずに引き返しました。
この写真を最後にカメラが動かなくなってしまいました。
電池の残量はまだあるのに動かないのです。
息子が撮った写真が送られて来ましたので、追加します。
茶臼岳を過ぎて間もなく小屋への分岐点になるあたりから聖岳方面を
みた写真です。(中央の山が聖岳です)
聖岳の右側にちょっとだけ赤石の頭が見え、その右側に悪沢岳の
頭が見えます。
私のカメラはザックにしまって、茶臼小屋からの道はとにかく
早く下りることに専念しました。
うまくいけば登山口(大吊橋)からのバスに間に合うかもしれないと
考えたからです。以下、時間経過は下記の通りです。
10:06 茶臼岳
10:47 茶臼小屋
11:10 樺段
11:57 横窪沢小屋
12:50 ウソッコ沢小屋
13:45 ヤレヤレ峠
14:14 畑薙大吊り橋
残念ながらバス(13:40発)には間に合いませんでした。
ダムのヘリに沿って林道を40分ほど歩きやっと車にたどり着きました。
15:00 ゲート
13:30 温泉
17:00頃 新東名、新静岡IC
17:30頃 東名富士川SA
18:30頃 息子を秦野で下して
20:30頃 我が家着
あとがき
最終日だけでも晴れてくれて素晴らしい山旅ができました。
光岳小屋から茶臼に向かって帰ってくる途中、茶臼にかなり近づいて
から見た聖岳の雄大さには感動しました。上河内も格好の良い山でしたが
聖岳の圧倒的なボリューム感はさすが3000mの山と思わせるに十分でした。
家に帰って電池を交換してみるとカメラは正常に動き出しました。
電池のスペアをもって行かなかったのも不覚でした。
私にとっての日本百名山はこれで終わりましたが、何となくまだ終わった
という実感がありません。ともあれこれで一区切り。これからは自分の
行きたい山に出かけてみようと思います。